書籍
ルーシー・リーの陶磁器たち

レビューいただきました!

白いエプロン、白い服、白いスニーカーで美しい作品をつくりつづけた陶芸家ルーシーの伝記&作品・レシピ集。

「作家ルーシー・リー。作品はその人そのものである。静かで美しい。まるで海の底に佇む生物のようだ。いちずに瞬間を見つめること。そしてそれを続けていくこと。その力強さとしなやかさは何処にあるのだろう。」(太宰久美子/陶芸家・スイル窯主宰)

ルーシー・リー(1902-1995)
陶芸家。ウィーン生まれ。1938年イギリスに移住後、生涯を過ごす。
その作品はシンプルな佇まいをもちつつも、高度な技術と粘り強い試行錯誤をにより編みだされた斬新な手法によって、色合い、陶肌、フォルム...すべてに一目でルーシ独自の美意識が吹き込まれ、唯一無二の輝きを放っています。
ルーシー・リーは時代に先んじた作品を作り出し、自分の考えを曲げることなく、ひたむきに生きぬきました。その人生と飛びぬけた先見性は大いなる力を持ち、今もなお現代の陶芸家たちの創作意欲をかきたて続けています。

CONTENTS:本書の内容
『セラミック・レヴュー』誌の編集者であるエマニュエル・クーパーによって編纂されたこの本には、数々の美しい作品写真と共に、彼女を敬愛し、その生き方および作品に影響を受けた陶芸家やコレクター、友人たちによる新旧さまざまなエッセイが収録されています。
巻末に掲載された作陶の流れと陶芸ノートは、初めて公開されるもので、ルーシー・リーの作陶工程を知る上で非常に貴重な資料となるはずです。

・はじめに 陶芸家ルーシー・リーの生涯/シリル・フランケル 
ル-シ-・リ-の生い立ちから、バーナード・リーチやハンス・コパーとの交友、作調の移り変わりなど、ひとりの無名の女性から、世界的な人気陶芸作家となったルーシーの生涯についてのあらすじ。

・モダン・シングス ルーシー・リーとウィーン/エトムント・ド・バール
さまざまな資料を参照しながら、ルーシー・リーが陶芸界においてどんな位置にあり、どんな影響を与えてきたかということについて具体的なエピソードや作品傾向をあげながら、年を追って解説したもの。重厚でふんだんに装飾された芸術品が主流であった中でも、あくまでフォルムの静かな美しさにこだわりつづけたルーシーの姿勢が印象的。

・ボタン作り、すべてはここから始まった/モニカ・キンレイ
ルーシー・リーが生活のためオートクチュール用などに陶器ボタンを制作していた40年代半ば頃、彼女のもとで働いていた女性の話。ルーシーの才能がまだ知られていなかった頃の日常にも触れている。

・最後の生徒/マックス・マイヤー
ルーシーの晩年に陶芸を習いはじめ、最後の生徒となった男性の話。ルーシーの工房で2人きりの時間を共にしていた人の視線による、ルーシーの作陶風景や人柄を感じさせるエピソードが素朴なことばで語られます。体力が落ち、作陶を繰り返すことに限界を感じはじめたルーシーが「私、もう十分つくったわよね?」と口にした時の話が心に残ります。

・ルーシー先生の思い出/キャロライン・ホワイマン
ハンス・コパーとともにキャンバーウェル美術学校で教えていた頃のルーシーの話。
「白髪の髪はきっちりと耳のラインでそろえられ、顔にかからないように後ろに梳きつけてあった。たいていは、ツイード地のAラインスカートのスーツに白いレースのブラウスという、およそ現役の陶芸家らしからぬ服装をしていたものだ。」といった風な、ルーシーの魅力的な人となりが伝えられます。そして後半へつづく生徒へ伝えた作陶の仕方についての話は、ルーシー哲学がよくわかり興味深いです。

・収集の歓び/W・A・イズメイ
作家とも親しかった収集家の視点から、ルーシー作品のすばらしさを伝えたもの。
作品分析に加え、当時のルーシーの世間的な評価や、批評に対するルーシーの姿勢、そしてルーシーについてのちょっとマニアックなエピソード(「陶芸家の浜田荘司が見合い話をもちかけて迷惑していた」など...)も楽しく、ばっさりと語られています。

・高潔ということ/デヴィッド・アッテンボロー
ルーシー・リーの人柄が簡潔に感じられる、夫婦で自宅を訪れた1ファンの話。

都市に生きた陶芸家/アリソン・ブリトン
ルーシー作品についての評論文。

作陶の流れ
ろくろで鉢を挽きはじめるところから窯だしまで、工房で作陶を行うルーシーの写真を手順ごとにコメント付きで掲載。凛とした姿勢でとりくむルーシーにうっとりします。

ルーシー・リーの陶芸ノート/エマニュエル・クーパー
ル-シーの机の引き出しにしまわれていた、12册の大学ノート。器のかたちや釉薬を調べるため、ルーシーがたびたび薄表紙のノートを繰っている姿は、工房に訪れたことのある人なら誰もが目にしたものといいます。掲載されているレシピは、手書きノートから推測しつつ解読していることもあり、ポンドとグラムの単位があやふやだったり推測箇所が多かったりと、そのまま使用することは難しいものですが、日々研究して試行錯誤していた作家の記録は、資料的な価値はもちろん、創作に関わる方たちには色々なきっかけにつながるものになるはずです。

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